最近、歯の矯正をしていることを公表する芸能人が増えてきたように思います
少し前までだと、芸能人といえば、矯正治療よりも、歯を削って上に被せ物(差し歯)をすることでガタガタな歯並びを治すという選択が主流でした
この方法は、確かに治療期間は矯正治療と比べて短いのですが、以下のようなデメリットがあります
- 歯を削ったり、歯の神経を取ることで、歯の寿命が短くなる
- 歯の根っこの位置(や角度)はそのままで、歯の頭の部分だけを削って見栄えの良い方向へ被せ物をするため、根っこに不自然な力がかかり、歯の寿命が短くなる
- 歯や周りの骨の位置は変わらないので、歯のデコボコは改善されるが、顔貌(エステティックラインなど)の改善はほとんど望めない
- 理想的な咬み合わせを作ることが困難な場合が多い
(*理想的な歯並び・咬み合わせ・顔貌についてはコチラ)
歯の矯正が受け入れられるようになった背景として、このような情報がきちんと伝えられてきたことや、海外に行く機会も増え、歯に対する意識が変化してきたことなどが考えられます。また、『目立たない矯正治療』の装置や技術が進んできたことも大きく影響していると思われます
先日、テレビで矯正治療中であることを公表されたマツコデラックスさんや、矯正治療が終了したとInstagram(インスタグラム=画像共有サービス)で発表された相武紗季さんも『舌側(裏側)矯正』でした
西岡矯正歯科医院でも、最近では『舌側(裏側)矯正』を選択する方が増えてきました
舌側(裏側)矯正は、実際、どれくらい目立たないのでしょうか?? いくつか症例を見てみましょう
【症例1】
一見、矯正治療をしているのかどうかわかりませんが・・・
矯正治療中です
【症例2】
この方も、お口の中を見てみると・・・
やはり矯正治療中ですね
【症例3】
この方は、矯正治療を始めたばかり
お口の中は、こんな感じです
(歯を抜いた部分に縫合糸がついていますが、もうすぐ抜糸です)
奥歯の内側には、先日のブログで少し説明した、矯正用アンカースクリューも埋入されています(黄色の矢印部分)。
一見わかりませんが、裏では着々と歯並びや噛み合わせを良くするための作業が進んでいます
このケースでは、上の歯は舌側(裏側)に装置をつけましたが、下の歯は(矯正装置をつけていてもそれほど目立たないので)表側に装置をつけることになりました。ただ今、下の装置をつける準備中です
舌側(裏側)矯正は、個人の歯の形に合わせたオリジナルの装置を作成する必要があるため、その分、表側につける場合よりも治療費が割高になってしまいます
ですので、目立つ上側は舌側(裏側)装置を、それほど目立たない下側は表側装置を選択する方も多くいらっしゃいます
逆に、海外にいらっしゃったような方や歯科医療関係者など、矯正歯科治療になじみのある方々は、表側の装置にカラーゴムなどをつけて、毎回コーディネートを楽しんでいらっしゃいます
いずれにしても、日本でも、矯正歯科治療を受け入れやすい雰囲気になりつつあることは喜ばしいですね